就学力とは

「質の高い大学教育推進プログラム」から「大学生の就業力育成支援事業」へ

札幌市立大学では看護学OSCE(客観的臨床技能試験)を積極的に導入し、教育方法および客観的な評価方法のシステム構築に努めてきました(平成20-22年度質の高い大学教育推進プログラム(教育GP):「学年別OSCEの到達度評価と教育法の検討」として採択)。

本取組は教育GPの成果を礎石として、キャリア教育的な視点を強化するとともに、地域の実務家から組織的なマンパワーを得て臨床現場への接続性を高め、確かな「就業力」を育成するものです。

大学生から看護職への確かな「就業力」を育成するために


事業推進責任者
副学長・看護学部長

中村 惠子
KEIKO NAKAMURA

平成22年度から26年度までの5年計画で、文部科学省の「大学生の就業力育成支援事業」を実施することになりました。札幌市立大学看護学部はこれまでも、教育GPにて3年間の事業に参画し、その継続的な考えから今年度の就業力育成支援事業を企画しました。

本学へ入学した学生には、毎年入学時の最初のガイダンスに、以下のようなアナウンスをしてきました。①大学生活と高校の違い、例えば教員はひとり一人の研究室を有するなど ②自主的な学び・主体的な活動 ③卒業までに必要な単位を自分で選択する ④看護専門職としての学問と実践を積むこと ⑤人々の出会いを大切に、などです。

つまり、大学においては学問としての教育・学修に加え、社会へ出る準備状態を整えると言う、大きな2つのことを自主的・自発的、かつ継続的に実行することによって、「職業への適応力育成」「職場への適応力育成」を示した就業力育成の準備を行っていることであると考えています。

大学と社会との接続はごく当然のように繋がらなければならないのですが、組織が変わることによって全く別の社会循環になってしまっているようです。しかし、そこで活動する人々が繋がっていることを考えると、このような取り組みに必然性が生まれることは理解できることでしょう。最初は大学側が発信するのでしょうが、社会の様々な組織・機関と協力連携し合いながら、両者は重要なパートナーになり、そのことが卒業生を含めた多くの看護職へのキャリア支援・就業力支援になることを目指しています。

学社連携ネットワークが協働するマンパワー

看護学臨地実習施設、これまで教育支援を継続してきた教育連携病院、卒業生の就職施設などの実務家や、認定看護管理者制度サードレベル教育課程修了生、模擬患者養成コース参加市民など、北海道全域を網羅する人的資源です。

文部科学省 
「大学生の就業力育成支援事業」とは

各大学・短期大学において、産業界などとの連携による実学的専門教育を含む体系的な指導を行い、学生の卒業後の社会的・職業的自立に向けた新たな取組を国として支援するものです。